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関西テレビ「げんきの素」

摂食障害

拒食と過食を繰り返す「摂食障害」 。 若い女性を蝕む現代病。

平成19年10月21日放送

「摂食障害」は患者さんの95%が女性で、思春期に多く見られるのが特徴です。スリムな体型を賛美する風潮は、若い女性の健康面に少なからぬ影響を与えていると言えるでしょう。

●摂食障害とは

 思春期には、自分らしさが何か分からず、ついつい過激な行動を起こしがちです。現代の先進国では、ほとんどすべての若い女性が、一度はダイエットを試みます。そのうちの一部の人が、絶食(全く食べない)、過剰運動(毎日、数時間走るなど)、強制嘔吐(のどに指を突っ込んで無理に吐く)など過激な行動に走ります。その結果、極端にやせます。その後、リバウンドし、過食と嘔吐を繰り返す人も、低体重のままも人もいます。

●拒食症と過食症の診断

 概ね30歳以下の人に発症する。
 拒食症は20%を越える体重減少が3カ月以上続く。
 拒食症の人は、一見して異常とわかるほどやせているのに、本人は体重を戻すことを拒否する。
 過食症もその根底には強い「肥満恐怖」があるため、食べた後に吐いたり、下剤を用いたりする一方、夜中に「隠れ食い」をすることもある。
 拒食症と過食症を往き来する人も多い。

●摂食障害による体調異常

 やせのための症状と過食、嘔吐のための症状がある。
 やせると、無月経、低体温、低血圧、便秘、手足のむくみ、脱毛、うぶ毛の密集、集中力の欠如などがある。
 過食、嘔吐ではえらの張り(唾液を出す腺が腫れるため)、う歯、脱水、低カリウム血症(嘔吐で体内のカリウムが失われるため)、口膣、食道、胃の損傷などが見られる。
 摂食障害の患者さんの数%~10数%の人が長期の経過の中で生命に関わる危険な状態となり、命を落とすことがある。

●治療には時間がかかります

 摂食障害は多くの体の問題を示しますが、実は心の問題です。精神科を受診し、長い時間をかけて、徐々に癒していくことが必要です。

●家族の方は次の点に注意しましょう。

  • 拒食の場合=回復をあせらない/食事を強制しない/監視しない
  • 過食の場合=過食、嘔吐の異常な食行動を心配しすぎない/監視して強制的に止めない

 身体的な症状に振り回されない:患者さん自身、実は「体がしんどい」と自覚していて、それが良くないことは十分に承知です。しかし、そのような行動を取らざるを得ない、心の苦しみを理解することが重要です。

 摂食障害の人は、「自分は病気ではない」と精神科へ行くのを拒む場合が多く、受診にたどりつくだけでも、気の長い取り組みが必要です。あせらず、患者さんの苦しい気持ちと向き合って、取り組んでいきましょう。

摂食障害