
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2024年12月4日 第3092号
東淀川区医師会(辻正純会長)は10月19日午後、同区歯科医師会・薬剤師会および同区役所との共催による「第43回東淀川区みんなの健康展」を同区役所で開催した。今回は「しっかりかんで、のみこんで、おいしく楽しく健康に!」をテーマに実施し、区民ら約525人が訪れた。
冒頭、主催者を代表して田路雅彦・東淀川区歯科医師会長があいさつ。我が国は人口の約30%を65歳以上の方が占める超高齢社会になり、平均寿命も年々上昇していると指摘した。そのような中、健康を維持するためには「食べること、飲み込むこと」が非常に重要と述べ、本催しが参加者の健康増進の一助になればと期待を寄せた。
引き続き、浦長瀬昌宏氏(神鋼記念病院耳鼻咽喉科長)が、「元気な『のど』で、おいしく健康に!」と題して講演した。まず、食べる時の3つの動作(摂食・咀嚼・嚥下)のうち、「嚥下」は介助では解決しないため、本人の意思で能力を改善させる必要があると説明。また、嚥下機能低下による疾患・事故には、▽誤嚥性肺炎▽窒息▽栄養不足によるサルコペニア・認知症――があると説明した。人口動態統計の概況でも誤嚥性肺炎が急増しているとし、健康な時から嚥下機能の低下を予防することが重要と強調。嚥下トレーニングとして、①のどを動かしてみる②飲み込む動作を理解する③力を入れて飲み込む――の3ステップを示し、実践を交えて解説した。
会場では、関係団体による様々な相談ブースや、肺年齢・血圧・体力・体脂肪などの測定、展示コーナーなどが設けられた。医師会による健康相談ブースでは、各診療科の専門医師が区民の相談に親身に応じる様子がみられた。そのほか、ステージ上では80歳になっても自分の歯を20本以上保っている方を表彰する「8020表彰」や「特殊詐欺についての寸劇」が行われるなど、大いに盛り上がった。