TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

医学生、研修医等をサポートするための会

府医ニュース

2024年4月24日 第3070号

女性医師の活躍とキャリア形成を支援

 令和5年度「医学生、研修医等をサポートするための会」が1月11日午後、大阪医科薬科大学で開かれた。同会は在阪5大学医師会と大阪府医師会、日本医師会の共催で実施しており、5年度は大阪医科薬科大学医師会が主務を担当。「女性医師のキャリアアップ支援」をテーマに講演およびパネルディスカッションを行い、約40人が参加した。

 冒頭、森脇真一・同大学医師会長と笠原幹司・府医理事があいさつ。笠原理事は、女性医師支援はすべての医師の勤務環境の改善につながると述べ、今後も日医と協力しながら支援していきたいと力を込めた。
 特別講演では、河野恵美子氏(同大学一般・消化器外科学助教〈准〉)が「わたしのキャリア――自分の信じる道を生きる」と題して登壇。かつては女性外科医が、仕事と家庭を両立するのは非常に困難な環境だったと自身の経験を交えて語った。このような経験から、平成27年に消化器外科の女性医師を支援する団体「AEGIS-Women」を立ち上げ、キャリア継続と活躍の場を広げられるよう様々な活動を行っているとした。また、令和5年7月に日本消化器外科学会総会で男女の均等な活躍や多様性の実現を目指す「函館宣言」が出されたのは大きな前進だと強調。河野氏は、「外科医人生で今が一番幸せ」と語り、今後も女性外科医の支援活動を続けていくと結んだ。
 続いて、「女性医師・研究者支援センターのご紹介」と題して、副センター長(基礎研究担当)の神吉佐智子氏(同大学胸部外科学講師〈准〉)が主な活動を詳述。教職員の管理職者による「イクボス宣言」(部下や同僚のワークライフバランス向上を目指し、社員のキャリア形成を支援する)を推進しているとした。
 また、「わたしの将来像とそれを実現するために」をテーマに、松本絵里佳氏(同大学研修医卒後2年目)、阪本淳那氏(同大学レジデント循環器内科)、青木千夏氏(関連病院勤務乳腺・内分泌外科〈市立ひらかた病院〉)が発表。それぞれの立場から、理想のワークライフバランスや女性医師のキャリア形成、今後の目標などを伝えた。
 最後に、演者全員によるパネルディスカッションを展開。活発な意見交換が行われた。