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府医ニュース

2024年4月24日 第3070号

 ◆岩手西北医師会認知症支援地域ネットワークでの「スローショッピング」が各地に広がっている。認知症の人自身での買物を実現する。
 ◆認知症の人は、様々な社会生活から遠ざかる。代表が買物。様々な商品からは品物を探せない。同じ物ばかり買う。レジでの会計が難しい。早い段階から買物に行けない。認知症支援地域ネットワークと地元スーパーが、買物の実現に協力。
 ◆混雑しない曜日・時間帯を選び、ゆったりした雰囲気で。戸惑いを理解する認知症サポーターが付き添う。手出しは最小限に、自身で選び、決めてもらう。専用レジで、ゆっくり財布からお金を。硬貨選びに戸惑っていると、店員がそっと手伝う。すべて認知症の人に合わせ、急かすことない「スロー」。
 ◆自身での買物に、いきいきと。買物の後、イートインで家族との語らいも楽し気。家族にも安らぎが。認知症の人の暮らしを思いやる在宅医の願いを医師会・支援センター・社協・家族の会・地元企業で実現した。認知症の人が「生きがい」を持てる社会は尊い。(翔)