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府医ニュース

2024年4月17日 第3069号

 ◆日本では1月1日に能登半島地震が発生したばかりであるが、4月3日に台湾東部でM7.7の大きな地震が発生した。多くの人的、物的被害が生じており、現在も懸命な救助活動が行われている。
 ◆今回の地震の報道で印象的なのは、援助活動が非常に迅速に行われていることであろう。地震発生直後から、緊急援助物資が被災地に届けられ、ボランティア等の活動も円滑に行われている。避難所にもすぐにテント等が設営され、避難者を受け入れている。
 ◆能登半島地震の際には、大勢の避難者が雑魚寝状態で、援助活動にも遅れが生じており、阪神・淡路大震災以降大きく進歩しているとは言い難い我が国とは大きな違いがあった。
 ◆日本の災害対策は、主に都道府県が主体となって行われることになっているが、実際には当該自治体は被災当事者であるため、迅速な対応が困難なことが多い。これを国や近隣他地域が担うような制度にすれば、事態は大きく変わり得る。今後のさらなる大災害に備えて、早急な体制の変更は不可欠である。(浩)