TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

医師の勤務環境整備をテーマに講演

府医ニュース

2024年1月31日 第3061号

女性医師の勤務環境の整備に関する病院長、病院開設者・管理者等への講習会

 大阪府医師会は日本医師会との共催により、令和5年11月17日午後、府医会館で5年度女性医師の勤務環境の整備に関する病院長、病院開設者・管理者等への講習会を開催した。「『知らなかった!!』じゃ済まされない医師の勤務環境整備」をテーマに、ウェブとの併用で実施され、約50人が参加した。
 開会あいさつで高井康之会長は、女性医師の割合が増加している中、働き方の多様性が求められていると言及。府医では男女共同参画検討委員会を中心に検討や研修会等の開催を行っていると報告した。その上で、女性医師支援はすべての医師の勤務環境の改善につながると述べ、引き続き取り組みを進めていくと語った。
 まず、「どこまで受容できる!? 働き方の多様化――今後の仕事と育児・介護の両立支援について」と題して、田邊光恵氏(社会保険労務士法人日本経営/社会保険労務士)が講演。現行の育児休業制度や短時間勤務について、医師ならではの事情も加味しながら解説した。その上で、多様な働き方を受容し両立できる柔軟な職場づくりには▽長時間労働の是正▽女性のキャリア支援▽男性の家事・育児参加――が必要と語り、各医療機関の取り組み推進に期待を寄せた。
 続いて、「持続可能な医療の未来を作る働き方改革」と題して、大西友美子氏(ワーク・ライフバランスコンサルタント)が登壇。自身が勤める会社が介入した医療機関の取り組み事例を紹介した。大西氏は手始めに、「理想的な姿と現実を描き、ギャップを埋める」よう指摘。その実現に向け、医局等で心理的安全性を高め、問題を話し合う場を作ることが重要とまとめた。