TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

此花区民健康講座

府医ニュース

2024年1月31日 第3061号

認知症のための歌声喫茶を開催

 此花区医師会(板東博志会長)は令和5年11月10日午後、大阪市内で「認知症予防のための歌声喫茶」を開催した。当日は、区民や医療関係者など約80人が参加した。

 開会にあたり板東会長は、人生100年時代を健康に過ごすためには、認知症の予防が重要だと強調。本日は「歌声喫茶」で合唱を楽しみながら、認知症についても学んでほしいとあいさつした。
 田中忠徳・同医師会顧問の司会進行により、まず、八幡曉直・同医師会副会長が「『あれよ、あれ』『あぁ、あれな』これで通じる私ら偉い? じゃあ、認知症って何?」と題して講演を行った。八幡氏は認知症と加齢によるもの忘れは「物忘れの自覚の有無」によって判別できると前置き。その上で、認知症の種類や特徴を詳述した。また、核家族化により周囲に認知症の初期症状に気付く人がおらず、早期発見が難しくなってきていると指摘。地域全体が高い意識を持って、近所に気になる人がいれば福祉や医療に誘導する街づくりが求められていると語った。
 八幡氏は、認知症の予防についても言及。生活習慣の改善や脳の栄養不足を補う補助食品、脳トレなどが有効であると述べ、高いモチベーションを保ちながら続けることが大切だと締めくくった。
 続いて、「みんなで歌って、認知症予防」として、ピアニスト・シンガーソングライターであり、薬剤師の松井恵子氏のピアノ伴奏により参加者が合唱。松井氏は歌うことで脳が活性化すると述べ、歌声喫茶が流行した昭和の歌謡曲を中心に25曲を歌った。