TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

6月度郡市区等医師会長協議会

府医ニュース

2022年7月20日 第3006号

 6月度郡市区等医師会長協議会(令和4年度第3回)が6月17日午後、大阪府医師会館で行われた。本文は茂松茂人会長あいさつの概要。

新型コロナ対策、大阪府と協議

 近畿地方は梅雨に入った。マスク着用による熱中症リスク、大雨による災害など、注意が必要な時期である。大阪の新型コロナウイルス感染症に関して、西浦博氏(京都大学大学院医学研究科教授)と協議した。4回目のワクチン接種の遅れや若者のワクチン接種が進まない状況を鑑みると、7月か8月に感染者数の増加が危惧されるとのことであった。感染者数が落ち着いている間に体制整備が必要だろう。先日、第5回大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議が開かれた。吉村洋文知事から、「5類になれば開業医で対応可能か」と質問があり、診察自体は対応せざるを得ないが、十分なスペースを確保しにくい待合室等で感染が拡大する可能性、重症化リスクの高い患者に感染した場合の対応なども検討しておく必要があるとくぎを刺した。今後も大阪府側から、診療所に対してさらなるコロナ対応を求められると思われるが、レセプト枚数なども根拠にすでにコロナ対応に尽力していることを説明したい。また、水際対策の緩和に伴い、ウイルスの変異などにも十分注意しなければならない。

中央情勢、注視が必要

 6月7日に「骨太の方針2022」が閣議決定され、オンライン資格確認システム導入の義務化の方針が明示された。療養担当規則に明記されると、保険診療ができなくなる可能性もある。さらに、マイナンバーカードの紛失など窓口でのトラブルも懸念される。岸田政権の目玉政策である「新しい資本主義」は、当初の分配から成長と投資を重視した内容に変質しており、格差の広がりが心配だ。
 日本医師会の役員選挙であるが、近畿をはじめ九州、中部、関東甲信越、東京から松本吉郎キャビネットの推薦が得られている。当選した際には、松本先生をしっかり支え、開かれた医師会にしたいと考えている。
 今、医療政策は非常に厳しい。これは、政治的要素が不可避だからである。7月10日に参議院議員選挙が実施されるが、日本医師連盟が推薦する自見はなこ議員の得票数が非常に重要になる。現在、サポーター名簿は約30万筆で、その3分の1が投票するとすれば10万票しかない。ご家族、従業員、患者さんに「医療を守る」との観点で自見氏の応援をお願いしてほしい。国民のための医療を提供するためにも選挙の結果が求められる。診療に専念すれば良いと言う時代ではなく、どれだけ政治に関与するかが大切になる。

次第

1.茂松会長あいさつ
2.退任・新任会長あいさつ
3.連絡事項
 (1)HIV感染症への対応等に関するアンケート調査
 (2)新型コロナウイルス感染症
  ・大阪府検体回収集約化支援事業等
  ・4回目ワクチン接種
 (3)日医サイバーセキュリティ支援制度の創設および一時支援金請求時の休業証明に関する協力依頼
 (4)母体保護法指定医師の指定更新
 (5)オンライン資格確認システム導入
 (6)令和4年版府医会員名簿作成
 (7)日医「赤ひげ大賞」候補者推薦
 (8)7月度行事・会合日程