TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

拡大鏡

府医ニュース

2022年7月6日 第3005号

 ◆夫婦別姓の公認は、個々の暮らしやすさのための選択肢として必要であろう。先進国で別姓を認めない国は見当たらない。当然だろう。
 ◆反対派は、伝統的な共同体や家族の絆に夫婦同姓は不可欠と。強固な思想的枠組みを説く。別姓を願う人々に向き合えておらず、論議がかみ合っていない。個々の暮らしの視点を共有しての真摯な論議が必要である。男女共同参画にもつながる課題ととらえたい。
 ◆本年4月、日医は「国民の信頼に応えるかかりつけ医として」を発表。「かかりつけ医は患者の自由意思によって選択され、かかりつけ医は患者によって様々」と。個々の暮らしに寄り添えるよう自己研鑽に努めるのがかかりつけ医と示す。
 ◆国は「骨太の方針」で、かかりつけ医の制度化を打ち出した。かかりつけ医機能の数値化と枠組みは医療費抑制が狙いと思える。個々の暮らしにあるニーズの足切りを恐れる。固い枠が夫婦別姓を封じているようなことがあってはならない。医師の自己研鑽をもってフリーアクセスを守り、高めたい。(翔)