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医師・医療関係者のみなさまへ

5月度郡市区等医師会長協議会

府医ニュース

2022年6月15日 第3003号

 今年のゴールデンウィークは、3年ぶりに新型コロナウイルスに係る制限がない中での連休となった。人流が増えることで感染者の急増が懸念されたが、今のところは落ち着いている。一方で、感染者数が高止まりしている状況や、高齢者のワクチン効果が薄れることを考えると、今後も注意が必要である。先生方には、引き続きワクチン接種や発熱外来、普段の地域医療にご尽力願いたい。
 財務省を中心に、コロナ禍でかかりつけ医が機能しなかったとして、「かかりつけ医の制度化」が持ち上がってきた。これまでも同様の議論はあったが、「かかりつけ医は、患者との信頼の中で構築されるもの」と反対してきた。しかし、今回は少し厳しいとの見方もある。日本医師会の対応に不満を感じる向きもあり、「執行部を変えないといけない」との雰囲気も出ている。
 先般、「国民の信頼に応えるかかりつけ医として」と題する文書が日医から届いた。これは、平成25年に四病協団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)と日医で公表したものとは少し異なる。また、診療報酬改定で看護師の処遇改善が明記されたが、看護師だけというわけにはいかない。そうすると、今回の改定率では費用が足りない。様々な問題が浮き彫りとなり、日医の真価が問われだした。
 今回の日医会長選挙に、中川俊男会長は出馬しない意向を示されたが、会長をはじめとする役員選挙は行われる見通しである。国民の信頼を取り戻すこと、政治力を高めることが最重要課題であり、私も日医副会長に立候補することを決めた。(今回日医会長選に立候補する)松本吉郎・現日医常任理事をリーダーとして、信頼に応え得る組織を作らなければならないと考えている。
 さらに、喫緊の課題として、大きな政治力を持つことが重要である。かかりつけ医制度、リフィル処方などに対抗していくには、政治が欠かせない。日本医師連盟推薦の自見はなこ・参議院議員にどれだけ多くの票が集まるか。次期参院選は医師にとって大きな試金石になる。
 今後の府医のかじとりは、昨日の代議員会で申したとおり、高井康之副会長を後継指名した。今後も全力で会務にあたるので、引き続きご支援・ご協力をお願いしたい。