TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

調査委員会だより No.81

府医ニュース

2021年6月2日 第2966号

新型コロナウイルス感染症
――気を配ったことやストレス 文 青山 さつき(寝屋川市)

 令和2年11月18日から12月2日に行った会員意見調査において、「新型コロナウイルス感染症に関して現在までに気を配ったことやストレスは何ですか?」との問いに対する結果を報告する。
 グラフに示されたように、全体では「院内における感染防止策」84.4%、「職員の感染不安や健康状態」80.3%、「自身の感染不安や健康状態」71.1%の回答順に上位を占め、次に「通院患者の健康状態」51.8%、「病院・医院の経営、あるいは自身の収入減」49.7%が続いた。
 この中での具体的な意見には、感染防止対策費用、職員の離職防止、風評被害や診療停止、通常診療へのしわ寄せなどが挙げられていた。なお、上記の問いは診療所長、病院管理者または経営者、勤務医等の回答者別における結果でも、回答に大きな相違は見られなかったことから、立場は違っても医師としての悩みは共通していたことが分かる。
 個別の意見の中には、行政からの情報が不十分なこと、保健所とのやり取り、発熱患者の他院への誘導、行動自粛、歓迎会や勉強会ができないためのコミュニケーション不足――などの回答もあった。
 このような様々なストレス要因は、調査から数カ月を経た現在も十分に解消できておらず、そのためにはやはりワクチンの安定供給や治療薬開発等が必要不可欠なのであろう。それまでに我々にできることは、経験値を活用しながらしっかりと情報交換や話し合いを繰り返していくことしかないのかと、もどかしく思う毎日である。