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府医ニュース

2019年10月2日 第2906号

 ◆10月から消費税が増税された。2014年4月以来5年半ぶりである。
 ◆前回の増税後には消費が落ち込み、景気が長期間に亘って冷え込んだ。そのため今回政府は、様々な対策により景気悪化を防止しようとしている。
 ◆その結果は数カ月後には分かると思われるが、5%から段階的に10%に増税することが決定したのは2012年の民主党政権の時である。その当時の安倍総裁は、野田総理との間で増税と、議員定数削減や歳費減額など政治家自身の身を切る改革とをセットにすることに合意していた。また、そもそも消費税は福祉目的にのみ用いることになっていたはずである。国民は今日までの間、増税だけが実施され、他のことが全く置き去りにされていることを忘れているのではないか。
 ◆政府にとっては都合がいいことかもしれないが、今回改めて、当時のことを今一度思い出し、我々は福祉の専門家として、国民にこの事実を啓発し、消費税が福祉の充実のためだけに用いられるよう、政府に提言していくべきではないだろうか。(浩)