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将棋部だより

7月例会の成績 梅雨の日の乱戦

府医ニュース

2019年8月21日 第2901号

 7月21日に今年4回目の例会を、大阪市中央区谷町の大阪府社会福祉会館で開催した。梅雨が明けておらず、蒸し暑い日だった。
 NHKの大河ドラマ「いだてん」で、主人公がオリンピックで走る場面があった。その鬼気迫る姿に感嘆し、走ることは死線を越えることなのかと思った。しかし我々は急がない。「ただひとりゆく砂浜の一歩一歩われみづからの作りゆく道」と詠んだ歌人の四賀光子さんと、同じ気持ちで修行するのである。
 参加者は9人だった。いつもと変わらず、じっくりと戦う将棋もあったが、蒸し暑さに思考が乱されたか、不十分な駒組みで開戦し、互いに妥協せず、激しい攻め合いになる将棋もあった。中には大きな見落としに自ら呆然となり、無念の投了をする者がいた。
 乱戦になりがちだったこの日だが、準会員二段は終始にこやかな態度で、苦戦に陥ってもあわてず、逆転の機会が訪れるのを待った。その辛抱が実って、全勝優勝を果たした。3勝1敗者は2人いて、規定により東森五段(平野区)が2位、手島七段(和泉市)が3位になった。他の参加者は、松村六段(池田病院/東大阪市)、伊藤五段(野崎徳洲会病院/大東市)、濱田五段(東住吉区)、山中五段(福島区)、柿原三段(堺市)、準会員七段だった。
 「死は孤独なものです。ひとりで死のうと大勢の家族に囲まれて死のうと、孤独であることには変わりありません」と北川景子さんが演じるヒロインが語った。一般的にはその通りだろう。しかし芸の修行をする者は、その限りでない。「砂浜に道はなけれどわが歩みいつか砂丘を越えて来にけり」と詠んだ四賀さんのように、孤独から脱することができるのではないか。

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 手島愛雄(和泉市)