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医師・医療関係者のみなさまへ

大阪府耳鼻咽喉科医会創立70周年記念式典

府医ニュース

2019年5月29日 第2893号

 大阪府耳鼻咽喉科医会(川嵜良明会長)は創立70周年を迎え、4月20日夕刻、記念講演会・記念式典および祝賀会を開催。当日は会員や関係者ら173人が出席し、積み重ねた歴史をともに祝した。

地域医療の更なる充実へ向けて

 記念式典では、坂哲郎・同医会副会長の開会あいさつに続き、川嵜会長が式辞を披露した。まず、前身である五孔會から、昭和24年に大阪耳鼻咽喉科医会として設立されるまでの沿革を紹介。その年から数えて記念すべき70周年を迎えたと語った。次に、同医会が目標とする「大阪における耳鼻咽喉科地域医療の充実」へ向けての取り組みとして、耳の日セミナー・鼻の日セミナーなどの市民向け講演会や、補聴器無料相談会といった啓発活動に言及。加えて、全国的にも類を見ない「365日耳鼻咽喉科救急医療体制」を続けられていると胸を張り、会員・関係団体等へ改めて謝意を表した。

全国的医会組織の発足

 更に、耳鼻咽喉科の全国的な医会組織として、令和2年4月から一般社団法人として活動を開始する予定の日本臨床耳鼻咽喉科医会に触れた。「他の単科医会はそれぞれ既に全国的な組織を持っており、活発な活動によって大きな成果を挙げている」とした上で、今回の発足を契機として、耳鼻咽喉科に求められる役割を更に充実させていきたいと抱負を語った。
 次に、茂松茂人・大阪府医師会長が祝辞で、市民との対話を重視し、地域医療に根差した活動を進める同医会に敬意と感謝を表明した。その後、医療を取り巻く環境について言及。高齢化に伴い生産人口が減少していくことを示し、「社会保障費を世界と比較し、議論を進めていく必要がある」との見解を述べた。
 続いて、大阪府医会連合を代表して、佐堀彰彦・大阪府眼科医会長が登壇。創立70周年に敬意を表すとともに、学校保健や休日・夜間急病診療所における対応など、医会で連携して取り組んでいる事業に関し、「今後も継続して協力体制を深めていきたい」と述べた。また、「都道府県別診療科ごとの将来必要な医師数の見通し(たたき台)」を取り上げ、数字がひとり歩きしないように注意を向けていかなければならないと結んだ。