
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
府医ニュース
2026年3月4日 第3137号
大阪府医師会労災部会(部会長=宮川松剛副会長)は産業医部会および労災保険情報センターとの共催により令和7年11月13日午後、大阪市中央公会堂で「7年度第2回労災医療研修会」を開催。当日は、府医会員や関係者ら約180人が聴講した。
宮川副会長は、冒頭のあいさつで新型コロナウイルス感染症の再拡大に注意を促し、本研修会が日常診療の一助になればと期待を寄せた。
樂木宏実氏(府医労災部会副部会長)が座長を務め、はじめに西池季隆氏(大阪労災病院副院長/耳鼻咽喉科・頭頸部外科部長)が、「職業性難聴について」と題して講演。まず、▽耳の構造▽検査方法▽難聴の種類――などを解説した。職業性難聴は、原因となる音を避けることで予防可能な疾患だと前置き。長期間の強い音刺激による心身への影響を指摘し、職場における長時間の騒音曝露が原因となる「職業性騒音性難聴」と習慣的に聴く音楽などが原因となる「非職業性騒音性難聴」を区別して理解する必要性を説いた。また、5年4月に改訂された国の騒音障害防止のためのガイドラインに触れ、事業者には最新基準に沿った環境整備が求められると言及。診断には継続的な評価が不可欠で、患者の不安に寄り添いながら丁寧な説明を行う姿勢が大切だと訴えた。
続いて、西山利正氏(関西医科大学総合医療センター国際医療支援室顧問)が、「職場における感染症対策――インフルエンザ、新型コロナ、ノロ、感染症を中心に」をテーマに登壇。インフルエンザの特徴や感染経路を提示し、ワクチン接種は、発症や重症化を大幅に減らす効果があると語った。対策として、▽十分な休息▽手洗い▽マスク・手袋の活用▽換気▽適度な湿度管理――などが肝要と示した。そのほか、新型コロナの性質や感染経路、重症化リスクを高める危険因子を解説。ノロウイルスについても食品や糞口感染を中心に、短い潜伏期間を経て嘔吐や下痢を引き起こすと述べた。これらの感染症は、職場において流行しやすいため、日々のケアが重要だと締めくくった。