TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

第11回 大阪府訪問看護シンポジウム2025

府医ニュース

2026年3月4日 第3137号

医療現場におけるハラスメント問題を考える

 大阪府訪問看護ステーション協会は令和7年11月22日午後、大阪府医師会と大阪府看護協会との共催により、第11回大阪府訪問看護シンポジウム2025を府医会館で開催。「それってハラスメント?――感じ方の違いから考える『ともに働く・生きる』関係づくり」をテーマに実施し、医師や看護師など約100人が参加した。

 開会あいさつで、大阪府訪問看護ステーション協会監事を務める加納康至・府医会長は今回のテーマであるハラスメントに言及。医療現場や介護現場においても患者や利用者によるハラスメントが問題となっており、特に、訪問看護では看護師が一人で患者宅を訪問する特性上、ハラスメント被害が潜在化しやすいと指摘した。ハラスメントへの的確な対応には、正しい知識や対応方法を身に付ける必要があり、本シンポジウムがその一助になるよう期待を寄せた。
 第1部では基調講演として、「ハラスメントを取り巻く社会の動き」と題して、三木明子氏(関西医科大学看護学部・看護学研究科教授)が登壇した。三木氏は、訪問介護員・訪問看護師が利用者やその家族から受けた身体的・精神的暴力の経験率は50%を超えると説示。その上で、実際のハラスメント事例を提示しつつ、対応策などを解説した。また、事業所内で暴力・ハラスメント行為を明確にするとともに、対応マニュアルを策定することが重要だと強調。利用者・家族を行為者にさせず、職員自身も被害者にならないことが大切とまとめた。
 次いで、川本康江氏(大阪府福祉部高齢介護室介護事業者課居宅グループ課長補佐)より大阪府の取り組みについて話題提供がなされた。
 第2部ではシンポジウムが行われ、荒牧鉄男氏(訪問看護ステーション・といろ管理者)、淺野幸子氏(大阪介護福祉士会長)、池内亜希氏(大阪府薬剤師会理事)、大森陽介氏(晴れる家大仙公園副施設長)が、それぞれの職種で起こり得るハラスメントやその対応策、今後の課題などを発表。その後、三木氏と川本氏が加わり、活発な意見交換が展開された。