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医師・医療関係者のみなさまへ

令和7年度 障害者総合支援制度と医師意見書に関する説明会

府医ニュース

2026年2月18日 第3135号

医師意見書の重要性と記載のポイントを説示

 大阪府医師会は令和7年11月27日午後、大阪府との共催で「令和7年度障害者総合支援制度と医師意見書に関する説明会」を開催。府医会館とウェブの併用で実施し、医師・医療従事者ら約150人が受講した。

 中村芳昭氏(府医介護・高齢者福祉委員会委員)が座長を務め、冒頭、前川たかし理事があいさつ。
 はじめに、山本雅史氏(大阪府福祉部障がい福祉企画課制度推進グループ課長補佐)が、「障害者総合支援制度における障害支援区分と医師意見書」をテーマに登壇した。まず、障害支援区分の基本原則として、「障害の程度(重さ)と必要とされる支援の量は必ずしも比例しない」と説示。障害の多様な特性やそのほかの心身の状態に応じて、必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示すものと述べた。本区分は、市町村における障害福祉サービスの支給決定のほか、報酬単価の多寡・職員配置や市町村に対する国庫負担基準額の設定など様々な場面で用いられると強調した。
 次に、医師意見書の役割と記載のポイントを説明。医師意見書は、区分認定手続きにおいて、一次判定(コンピュータ判定)および二次判定(市町村審査会での審査判定)の根拠となる重要な情報であるため、記載漏れや特記事項の記載には特に留意してほしいと要請した。
 最後に、障害者差別解消法の概要として、▽不当な差別的取り扱い▽合理的配慮▽環境の整備――を具体的な事例を用いて提示。合理的配慮の提供では、障害のある人と事業者が「建設的対話」を重ね、ともに解決策を検討していくことが大切と訴えた。

医師意見書の記載について
精神・神経症状を中心に解説

 続いて、李利彦氏(府医介護・高齢者福祉委員会委員/大阪精神科診療所協会副会長)が、「医師意見書書き方のポイント」と題し、「精神・神経症状」の項目を中心に詳説した。特に、遂行機能障害や社会的行動障害は前頭葉に損傷があることが多く、▽目的に適った行動の計画と実行ができない▽感情のコントロールが難しい――など様々な症状があると指摘。医師意見書を記載する際には、疾患特性を知っておくことが大切と伝えた。脳の障害を①発達障害②精神障害③退行性障害④脳損傷――に分類し、いわゆる「高次脳機能障害」などが含まれる脳損傷の特性を紹介。脳損傷は脳外傷・脳卒中などが原因となり、身体・認知・精神に多様な症状がみられることを理解し、対応する必要があると呼びかけた。最後に、社会的行動障害の一つである情動コントロール障害について、事例を基に解説した。