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医師・医療関係者のみなさまへ

第24回 藤井寺市医師会市民公開講座

府医ニュース

2026年2月4日 第3134号

「食べる楽しみ」を大切に

 藤井寺市医師会(藤本恭平会長)は令和7年10月25日午後、同市内で「第24回藤井寺市医師会市民公開講座」を開催。近隣住民ら約180人が参加した。

 開会に先立ち、藤本・同医師会長があいさつ。今回のテーマは「食べる力は生きる力――のどを守って健康寿命を延ばしましょう!」だと述べ、食事に関する正しい知識を得て、豊かな老後を過ごす一助となればと期待を寄せた。続いて、岡田一樹・同市長が、口の健康や様々な調理法など、多くのことを学んでほしいと語った。
 はじめに、松野頌平氏(歯と口の機能支援センターみのおセンター長/歯科医師)が「誤嚥を防いでずっと美味しく! 今日からできるのどの健康法」と題して講演した。まず、飲み込みのメカニズムを概説し、造影検査や内視鏡検査の映像を用いて通常の嚥下と誤嚥の違いなどを説示。高齢者の誤嚥は、気付かない間に窒息などを引き起こす要因であり、専門的な知識と慎重な見守りが不可欠だとした。さらに、嚥下障害は誤嚥性肺炎のリスクを高めると指摘。予防には口腔ケアが必須と強調した。そのほか、簡単なのどのトレーニングを紹介し、無理せず適度な範囲で日々続けてほしいと呼びかけた。
 続いて、時岡奈穂子氏(NPO法人はみんぐ南河内管理栄養士)が「いつまでも美味しく食べよう! 誤嚥を防ぐ調理と栄養のポイント」をテーマに登壇した。「しっかり食べてしっかり動き、楽しく暮らす」ことを最終目標に掲げているとし、食事は「生きる喜びそのもの」と説いた。嚥下調整食の調理では、①唾液②油脂③咀嚼――の三本柱を解説。こまめな水分補給や市販品の活用などを推奨した。また、高齢者は体重制限よりも筋肉の維持を最優先にすべきとアドバイス。尿などの身体サインが示す体調の変化を見落とさないよう注意を促した。さらに、毎日の食事における多様な食品の摂取でフレイルを予防できると伝えた。
 最後に、口から食べることの幸せが心身の健康を支えると述べ、定期健診や口内の清潔保持を欠かさず行うことが肝要であると結んだ。