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医療モニターからの投稿

府医ニュース

2026年2月4日 第3134号

 令和7年9月30日の新聞記事に、75歳以上の後期高齢者に対する医療費2割負担の軽減措置が7年9月末で終了し、約310万人が7年10月から窓口負担の増加に直面することが報じられていました。これまで月額3千円までに抑えられていた外来受診時の負担増が、今後は最大で5千円に及ぶ可能性があるとのことです。高齢化が進む中、支払い能力に応じた負担増は制度維持の観点から理解できますが、制度の複雑さや払い戻し手続きの煩雑さが、一部の高齢者にとって障壁となっている点は見過ごせません。特に、複数の医療機関を受診する場合、軽減措置が適用されないケースがあることは、制度設計上の課題であり、より簡便な申請方法や自動適用の仕組みが求められます。
 大阪府医ニュース第3122号(7年10月1日付)の「時の話題」の中では、「2040年問題」を見据えた医療保険制度の持続可能性についての議論が紹介されていました。高齢者人口が2040年には全体の約35%に達し、社会保障費が現在の1.4倍に膨らむと予測される中、医療提供側からも歳出削減のアイデアを出すべきとの提言がありました。特に、高額療養費制度の見直しや、OTC類似薬の保険適用除外などが議論されていますが、患者団体の反発も強く、制度変更には丁寧な説明と合意形成が不可欠だと考えます。
 大阪府医師会としては、制度の持続可能性を支えつつ、患者さんの理解と納得が得られる仕組みづくりに積極的に関与し、現場からの提言を政策に反映させる役割を果たしていってほしいと思います。