TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

新年のごあいさつ

大阪府医師会 副会長 宮川 松剛

府医ニュース

2026年1月7日 第3131号

第8次医療計画の実行に向けて 医療機関の安定化が急務

 明けましておめでとうございます。先生方におかれましては、健やかに新しい年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。
 最近の医療の大きな流れでは、第8次医療計画における「在宅医療において必要な連携を行う拠点(以下、連携の拠点)」「紹介受診重点医療機関」が重要なポイントであり、その際のキーワードは『協議の場』です。地域包括ケアシステムにおける医療・介護・福祉の連携の輪を、さらに大きくし、かつ連携を深化させていくのが国の方針です。その際に、これまで地域の医療と介護、福祉の中心的役割を担ってきた地区医師会によって連携の拠点の役割を果たすことが求められると考えます。また今後、「外来」と「入院」機能をさらに明確化する中で、在宅を含めた紹介受診重点医療機関が果たす役割も重要となります。この事業を動かしていく原動力の場に、地域における『協議の場』が大きく関与しますが、この場でも医師会の協力が求められています。
 しかしながら、第8次医療計画も、診療所と病院の経営を含めた体制等が安定してこそ実行できることです。前回の診療報酬改定により、多くの医療機関が疲弊した状況で、これ以上の負荷は、無益でしかありません。特に、需要が一層増加する在宅における急変時の体制を確保する以前に、病院における救急体制の確保も極めて厳しい状況ではないかとの危惧を拭い去れません。長く続いた、「診療報酬を低く抑えればよい」という考え方はすでに破綻を来しており、適正な診療報酬による医療機関の安定を図らなければ、国が定めた第8次医療計画の実行は不可能です。
 厚生労働省は一定の理解をしているのでしょうが、現実を分かっていながら数字のお遊びがお好きで、科学的な解釈がお好きでない方々への対応は極めて多くの労苦が求められます。しかし、目の前の患者さんの健康と命を守っていくためには、粘り強く、地区医師会、大阪府医師会、日本医師会と皆で協力して正しい方向へ医療が進んでいくように、これまで以上に事へ当たらなければなりません。
 先生方のこれまでと変わらぬご支援をお願い申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。新年にあたり先生方のご健康とご多幸をお祈りいたします。