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医師・医療関係者のみなさまへ

第52回シルバー健康大学

府医ニュース

2025年12月31日 第3130号

「がん検診・特定健診」で医療費が半分以下に!?

 大阪府医師会は10月21日午後、「第52回シルバー健康大学」を府医会館で開催。昭和60年に開講以来、府民が「健康」について学び、いつまでも元気に長生きできるよう毎年実施している。今回は、「がん検診・特定健診」に関する講演と健康体操を行い、府民約100人が参加した。

 開会に先立ち、大平真司理事があいさつ。「人生100年時代」を生き抜くには、健康寿命の延伸が課題と強調した。その上で、がん検診・特定健診の重要性に言及。病気の早期発見に加え、自身の身体や生活習慣を見直すきっかけにもなるため、有効に活用してほしいと呼びかけた。
 まず、細井雅之理事(大阪市立総合医療センター糖尿病・内分泌内科部長)が、「あなたの医療費が半分以下に!?――未来を守る『がん検診・特定健診』」と題して講演した。日本人の死因のトップは「がん」であり、男性62.1%、女性48.9%が生涯で1度はがんになると提示。一方、がん検診の受診率は50%前後であり、国の目標60%を下回る現状を危惧した。国が推奨するがん検診は、「受診すれば死亡率が低下することが証明されている」と主張。症状がない時期の受診が大切と伝えた。
 また、早期がんと進行がんの治療費の差を説示。医療費削減効果は一人当たり数百万円が期待できるとし、見込み額を推計した。
 次に、特定健診・特定保健指導の概要を説明。実施率はいずれも全国目標を大きく下回ると指摘した。特定健診受診者の年間医療費は未受診者に比べて数万円少なく、特定保健指導でも非実施群に比べて約8~12%少ないと推定。さらに、特定健診や保健指導の効果は数年にわたり持続すると加えた。
 最後に、がんの予防を解説。リスク要因は、①感染②喫煙③飲酒④運動不足⑤過体重――の順に高く、これらの対策が予防に有効とした。あわせて、定期的にがん検診・特定健診を受診することで未来の健康を守り、「損をせず、長生きしてほしい」と締めくくった。
 後半には、川端悠氏(大阪公立大学国際基幹教育研究院健康・スポーツ科学G都市健康・スポーツ研究センター准教授)が、「運動器機能改善のためのストレッチング」をテーマに健康体操を実施。加齢に伴う柔軟性の低下に触れ、ストレッチングの効果や種類、それぞれの特徴を詳説した。今回は「腰」を中心としたストレッチングの方法を指導し、参加者も実践した。