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祭りのあと②

府医ニュース

2025年12月31日 第3130号

 11月初めの日暮れ時、まだ夢洲駅の階段のミャクミャクの絵があるうちにと思い、見に行きました。万博開催中は、人があふれていた駅は、ガランとしていました。しかし、同類が10人ぐらいはいて、囲いの隙間からライトアップされた大屋根リングを見ながら、初対面の人と「4月、5月の頃に時間を戻したい」と語り合いました。人生で時間を戻したいと思ったのは初めてです。
 万博では、各国のパビリオンは、国威発揚は概ね控え目で、国が抱える問題はとりあえず脇に置き、建前かもしれませんが「持続可能性」「伝統と革新の融合」「多様性の尊重」を謳い、そして多くの「未来への希望」を見せてくれました。
 長蛇の列に並んでいる人達も、私が見た限り、前後の人達と会話しながら、概ね穏やかに過ごしていました。多くの有名無名の人々によって、あの空間が建設され、日々維持されていました。
 今までスタンプ集めに興味はありませんでしたが、万博専用のスタンプ帳を買ってしまいました。集め始めたのが遅かったので、空白だらけで終わりましたが。ついに並んでまでミャクミャクのぬいぐるみを手に入れるに至ったのは、自分でもあきれました。今、自宅の棚の上で微笑んでいます。
 万博が終わっても相変わらず、世界に紛争や対立は続いており、希望も見えにくい状況です。会場跡の隣ではIRを建設するクレーンが林立しています。
 万博会場で、日が暮れて少し過ごしやすくなった頃、ベンチに座って海から吹いてくる風に吹かれていると、解放感を感じました。何からの解放だったのでしょう。(瞳)