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医師・医療関係者のみなさまへ

第18回 松原市健康フェア

府医ニュース

2025年11月26日 第3127号

不調のサインを見逃さない

 松原市医師会(木下裕介会長)は9月20日午後、同市歯科医師会・薬剤師会との共催による「第18回健康フェア」を同市内で開催。地域住民ら約150人が来場した。
 開会にあたり、木下・同医師会長があいさつ。市民の健康に対する関心の高さに喜びを表し、本催しがさらなる健康づくりへの一助になればと期待を寄せた。
 引き続き、浅沼舞氏(あさぬま内科・循環器内科クリニック院長)が、「その足のむくみどこから?」と題して講演した。はじめに、むくみ(浮腫)とは、皮膚や皮下組織に余分な水分が溜まっている状態と説明。足のむくみの主な要因として、「下肢静脈瘤」と「心不全」を挙げた。下肢静脈瘤の症状は、長時間の立ち仕事や女性であれば妊娠や出産を機に発症しやすく、年齢とともに増加すると言及。圧迫療法や血管内治療が効果的と加えた。
 次に、初期症状としてむくみが現れる心不全に触れ、高血圧などにより心臓の機能が低下した結果、全身に十分な血液を送り出せなくなる病気と解説。2030年には、患者数が130万人になると言われており、心不全の死亡率は非常に高いと懸念した。一方で、心不全は急激に症状が進行する病気ではないため、▽薬の飲み忘れ▽塩分の過剰摂取▽過労・運動不足▽喫煙・お酒の飲みすぎ▽感染・受診の我慢――に気を付け、普段から体調チェックを欠かさないようにしてほしいとアドバイス。また、小さな異変があればためらわずに医療機関に相談するよう促した。
 講演終了後には、同会場で骨密度検査、お薬相談、ロコモ立ち上がりテストを実施。医療相談では、内科・整形外科・泌尿器科・眼科・下肢静脈瘤・歯科などのブースを設け、訪れた来場者が熱心に相談する様子が見られた。