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府医ニュース

2025年11月26日 第3127号

 ◆我が国のクマによる被害が過去最悪になっている。人的被害は全国各地で発生し、農作物などへの被害も甚大である。
 ◆その原因として、気候変動などによるクマの餌の不足、人とクマの生息域の間の緩衝地帯の、管理する人の激減による著明な縮小など所説あるが、いずれにしても看過できない事態である。
 ◆現在は地元の猟友会の献身的な協力により、クマの駆除が行われているが、とても担いきれない状況である。
 ◆先日、政府は緊急・短期・中期の3段階のクマ被害対策パッケージを取りまとめた。緊急的には、警察によるライフル銃を使用したクマの駆除、自衛隊や警察OBなどに協力を要請し、駆除にあたる人材の確保。短期的には、ガバメントハンターと呼ばれる狩猟免許を持つ自治体職員の人件費や機材の支援、クマのエサとなる樹木の管理や電気柵の設置。中期的にはクマの個体数の管理を強化し、人の生活圏からの排除に向けたガイドラインの設置をあげている。
 ◆今後も被害は続く可能性が高く、迅速な対応が求められる。(浩)