
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

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府医ニュース
2025年11月19日 第3126号
東成区医師会(岩本伸一会長)は、大阪市福祉局との共催で、9月6日午後、東成区内で「第18回区民公開講座」を開催。今年度は「認知症を早く見つけてみんなで上手に付き合おう――MCIって何のこと?」をテーマに、認知症の前段階であるMCI(軽度認知障害)の理解と早期発見・予防の重要性を地域に幅広く啓発することを目的として実施した。当日は、区民約110人が来場したほか、地域包括支援センターやオレンジチーム、社会福祉協議会、同医師会、保健福祉センターなど約30人の運営スタッフも参加した。
岩本・同医師会長は開会あいさつで、地域における認知症支援の重要性に言及し、住み慣れた地域で最期を迎えるためにも、本講座で認知症について理解を深め、普段の生活の中で役立ててほしいと呼びかけた。
講演では、中奥由里子氏(矢木脳神経外科病院もの忘れ外来)が登壇。はじめに、MCIを「認知症までには至っていないが、年齢相応の範疇を超えた物忘れがよく生じる」状態と定義し、最も多く原因となるアルツハイマー病について解説した。さらに日常生活で見られるMCIの初期症状を紹介。早期に気付き、治療につなげてほしいと語った。続いて、医療機関の受診から診療までの流れを説示。かかりつけ医への相談や本人の状況をよく知るご家族などが受診に同行することを推奨し、日頃から日常生活でのエピソードを書き留めておくようアドバイスした。そのほか、予防方法として、▽生活習慣病予防▽脳トレーニング▽栄養▽運動習慣――などに触れ、参加者は熱心に耳を傾けた。
報告 東成区医師会