
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

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府医ニュース
2025年11月5日 第3125号
高槻市健康づくり推進協議会(河野公一会長)は9月7日、高槻城公園芸術文化劇場北館で「2025健康・食育フェア&健康たかつき21シンポジウム」を開催。同市民ら約1400人が参加した。
開会にあたり、河野・協議会長(大阪医科薬科大学名誉教授)はあいさつで健康増進への協力を呼びかけた。また、濱田剛史・同市長が、関係団体への感謝の意を示すとともに、同市と医療機関が連携して持続可能な健康づくりを進める姿勢を強調したほか、久保隆・同市議会議長は、同協議会の活動に敬意を表した。開会式では、同市消防音楽隊と公式キャラクター「はにたん」による演奏も行われ、オープニングに華を添えた。
パネルディスカッションでは河野氏の進行により、「『健康医療先進都市たかつき』ってな~に?――知ればもっと健康に」をテーマに勝間田敬弘氏(大阪医科薬科大学病院長)、保田浩氏(同市医師会長)、岸本博人氏(同市歯科医師会長)、三宅良宏氏(同市薬剤師会長)、濱田氏の5人が登壇。来場者からの質問に答えた。
その後、黒川浩史氏(同協議会副会長・同市医師会副会長)が座長を務め、星賀正明氏(大阪医科薬科大学名誉教授/三島南病院長代理)が、「健康な心臓、健やかな人生:心不全から学ぶ」と題して講演。高槻市における心疾患の死亡率が大阪府や全国の平均を上回ると前置きし、心不全の特徴や予防・管理の重要性を解説した。心不全は、高血圧や心筋梗塞、不整脈などが原因となり、特に高齢者に多いと指摘。何度も入退院を繰り返すことで悪化し、筋力や認知機能の低下にもつながると警鐘を鳴らした。▽塩分の摂取量を1日6㌘以下に抑える▽日常生活の食習慣や運動の改善▽薬の服用管理――などセルフケアが再発防止の鍵だとアドバイス。その上で、多職種による地域連携の強化や「人生会議(ACP)」の実践に触れ、地域包括ケアの推進を促した。
最後に、黒川氏は「本会が、市民の健康意識の向上と『健康医療先進都市たかつき』の実現につながることを期待したい」と述べ、閉会した。