
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

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府医ニュース
2025年11月5日 第3125号
◆堺から天王寺へLRTを利用。通勤列車とは異なる風情。普段着の老若男女、子ども達。まるで商店街を歩く様。地域の足そのもの。
◆LRTや地方鉄道は、大量輸送という鉄道の特性が持てず、存続が危うい。欧州の鉄道の平均乗客数は、JR北海道・四国や地方鉄道と同水準である。政府・自治体からの財政支援で維持され、地域の足すなわち暮らしが守られている。
◆我が国では、これまで事業者に「丸投げ」になっていた地域の足の確保に限界が生じている。欧州の「すべての人に平等に公共交通を提供する」という観点・発想への転換が望まれている。利益を生まないが、地域の暮らしと生産性を維持するという鉄道の価値が尊ばれるべきと。
◆地方での医師不足が課題となっている。臨床研修制度によって大学医局人事が崩壊したためという。臨床研修医の定員制や臨床研修医派遣の義務化が議論されている。発想が「医局丸投げ」から脱却していない。財政支援での広い医師確保の手立てを望む。地方鉄道から習う。(翔)