拡大鏡

　◆2025大阪・関西万博が閉幕した。初期には様々な問題が指摘され、成功が危ぶまれていたが、連日多くの入場者でにぎわった。世界158の国・地域、７つの国際機関から出展されたパビリオンなどが人々を魅了し、半年間に数十回入場して全パビリオンを制覇した強者も現れた。
　◆結果的に、開催期間中の観客入場者数が2558万人に達し、我が国開催の万博では、1970年の大阪万博に次ぐ入場者数を記録した。大幅な赤字が懸念されたが、ミャクミャクグッズなどの販売が好調なこともあり、運営費は黒字の見込みである。
　◆今は、万博の遺産をどのように残すかが話題になっている。取り壊しとなるパビリオンの再利用は一部にとどまり、シンボルとなった大屋根リングの保存も、多額の費用のために難航が予想される。しかし、当初は撤去予定であった70年万博の太陽の塔は、現在も存続し人気を博している。
　◆大きな反響を与えた今回の万博のレガシーを、各分野の知恵を結集して、後世に伝えていく必要があるのではないだろうか。（浩）