TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

勤務医部会活動報告 勤務医・研修医・医学生交流会を終えて

府医ニュース

2025年9月24日 第3121号

 今年も研修医交流会を開催した。毎年ブラッシュアップしており、今回は対象を研修医だけではなく、若手勤務医、医学生にまで広げた。普段は聞けないことや、病院内だからこそ聞きにくいこともあるのではないかという意見が出たからである。参加者からは好評なのだが、なかなか参加に結び付かないので試行錯誤しているところである。まずは興味を引くであろう講演をして、その後好評であるワールドカフェ形式の懇談会を行った。
 姫路市長の清元秀泰先生の講演は、学会で聞いて面白かったとの推薦で実現した。実際、内容も多岐に富んで非常に面白かった。その後、ドリンクを片手にワールドカフェに移った。内容に関しては、事前に質問が多かったものを提示しておき、会話に困らないよう配慮した。これには、上級医の演説会にならないように、あくまでも主役は研修医・勤務医・医学生であることを認識してもらう意図があった。
 私は運営に徹していたため各テーブルの詳細な会話内容は把握していないが、どのテーブルでも活発に話が交わされている印象を受けた。時間ごとに席替えを行ったが、名残惜しそうな様子も見られた。席替えは、同じメンバーにならないように事務局が配慮してくれた。これも、同じメンバーで同じ自己紹介をするのは……という意見から変更した点である。今後もいただいたご意見を反映し、より良い運営に努めていく所存である。
 その後はアルコールありの立食交流会を今回は十分な時間で行い、ここでも活発に意見交換がなされた。最終的に、料理やデザートも余るくらい熱中していたようであった。最後の10分ほどで急遽、本日の感想を述べてもらった。若い先生方には発表の練習だと伝え、U40 OSAKA勤務医部会のメンバーを皮切りに適宜指名して発表してもらった。参加者が十分楽しんでくれたことが伝わった。特に印象に残ったのは「医療行政のことが分かった」という意見であった。特にそのお題は準備していなかったのであるが、そこに興味を持っていたとのこと。シナリオのないワールドカフェから交流会という流れがあったからこその結果であったと思う。
 「医師会のメリットは何か」とよく聞かれるが、そのうちの一つは、こういった普段の診療だけではつながることのない先生方同士がつながるということだと思う。ぜひとも非会員の先生方にも入会のお誘いと、「医師会って面白いところなんだ」と伝われば幸いである。

府医勤務医部会常任委員 清水 智之(府医理事)