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府医ニュース

2025年7月30日 第3115号

 ◆我が国の2024年の出生数が人口動態統計で68万6061人となり、1899年(明治32年)以降で過去最少を記録したことはすでに報じられているが、年齢別出生数において、40代前半の出生数(4万3463人)が20代前半(4万2754人)を初めて上回ったという事実が話題となった。
 ◆出生率でみると、20~24歳の0.07634に対し、40~44歳は0.0021と、20代前半の方が高いが、2024年の日本人女性人口が20~24歳よりも40~44歳の方が多いため、この結果となった。
 ◆とはいえ、20代前半での出生数が激減しているのも事実で、特に深刻なのはこの世代での第一子出生が21年からの3年間で24%減少していることである。
 ◆これは当該年齢の婚姻減少と連動する。つまり40代前半の出生が増えたというより、20代前半の婚姻と出生(特に第一子)が激減した故の逆転現象である。
 ◆是非論ではなく事実として、20代での失われた結婚と出生がそのまま全体出生減少を決定づけてしまうことを認識すべきである。(浩)