
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2025年6月4日 第3110号
大阪府医師会は4月5日夕刻、4月より臨床研修を開始した新研修医を招き「新研修医ウェルカムパーティー」を大阪市内のホテルで開催した。本パーティーは平成25年度より実施、新型コロナウイルス感染症の影響で一時中断していたが、令和6年度より再開し、今年で第9回となる。今回は新研修医約300人に加え、府医役員や郡市区等医師会役員、研修病院の院長・指導医など総勢約450人が一堂に会した。
当日は、杉本圭相理事が司会・進行を務めた。冒頭あいさつに立った加納康至会長は、現代医療が急速な技術革新やDX化の進展によって日々変革を遂げている中、医療の専門性のみならず、自身の人間性を高める努力を続けることが、患者への最良の医療提供につながると言及。その上で、医師として新たな一歩を踏み出した新研修医にエールを送り、府医としても支援していくと語った。続いて、幸原晴彦・府医勤務医部会副部会長が登壇。医師会員の半数以上は勤務医であると明かし、設立50年を超える同部会の活動を説示した。
プレゼンテーションでは、①「医師会について」(黒瀨巌・日本医師会常任理事)②「大阪府医師協同組合について」(和田尋二・大阪府医師協同組合専務理事)③「大阪府医師信用組合について」(深見達雄・大阪府医師信用組合専務理事)――と題して、各団体の取り組みを紹介した。さらに、府医勤務医部会では、本パーティーのほかにも若手医師や医学生との交流の機会を設けているとして、表孝徳氏(U40OSAKA勤務医部会委員)より案内がなされた。
その後、阪本栄副会長の乾杯の発声で歓談へと移り、参加者は先輩医師や同級生との交流を深めた。
会場内には、診療科紹介ブースが設置され、各診療科の先輩医師が、自身の専門診療科の特徴を説明したほか、進路に悩む研修医の相談に応じた。歓談途中に到着した釜萢敏・日医副会長は、マイクを手に新研修医に向けて語りかけた。
閉会に際して、茂松茂人・日医副会長(府医理事)は、「医師として悩むこともあると思うが、指導医や周囲の先輩が相談に乗ってくれる」とし、医師会としてもバックアップ体制を強化していくので、ぜひ医師会を活用してほしいと呼びかけた。最後に、新研修医の今後の活躍に期待を寄せて結んだ。
日医は「国民の生命と健康を守る」「医師の医療活動と生活を守る」という2大命題のために様々な取り組みを展開している。卒後5年間は年会費が無料である。この期間に入会し、自身の目で医師会の活動を見てほしい。昨年10月より医師会会員情報システム(MAMIS)の運用を開始した。これにより、入退会手続きがウェブ上で行えるほか、研修会の申し込みや、認定産業医・健康スポーツ医の取得・更新申請など便利な機能を備えているため、活用いただきたい。
今後の医療現場は、人口減少により働き手が確保できない中で、医療や介護を提供していかなければならない厳しい状況が予想される。これからの医療を担う皆さんは、専門領域を極めることも重要であるが、幅広い領域に関心を持ち、患者・家族に寄り添える医師になることを切に願う。