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医師・医療関係者のみなさまへ

調査委員会だより No.124

医療・介護の満足度はどうか、大阪府民の調査結果より

府医ニュース

2025年5月7日 第3107号

 今年も、私達調査委員会では、本年3月18・19日の2日間、大阪府民に対して社会保障に対するインターネットによるアンケート調査を実施しました。大阪府在住で性別、年齢区分(20代~80代)別の母集団比率に応じて層化抽出した1200人が対象です。
 医療・介護の満足度についての設問の回答は6つの選択肢です。満足、ほぼ満足、普通は肯定的意見、やや不満足、不満足は否定的意見と総括し、過去3回の結果と対比しています。医療、介護ともに、肯定的意見の割合が増し、否定的意見の割合が減少する傾向が伺えます。この期間にCOVID-19パンデミックを経験し、府民は、医療・介護の満足度を上げることになったと推察しています。
 今回の調査での「満足、ほぼ満足、普通」を加えた割合は7割以上で「2025年日本の医療に関する世論調査」(日本医療政策機構)の結果と概ね同様の結果でした。
 年齢階級別の医療に関する満足度では、肯定的意見は60歳以上で高くなる傾向があり、この年代では分からないという回答とともに、否定的意見の割合が減少しています。介護に関しては、年代間での結果の相違は特に傾向はなく、約40%強の肯定的意見、30%弱の否定的意見、30%弱の分からないという結果となっています。
 肯定的意見が多数を占めるようになっており、府民に正しく評価されてきていると受け止めたいと思います。その一方で、これからの時代に向けては制度の持続可能性が課題です。この調査結果が検討する上での資料となるよう、まとめていきたいと思います。

文 島田 永和(羽曳野市)