
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2023年11月1日 第3053号
松原市医師会(木下裕介会長)は、同市歯科医師会および薬剤師会と共催し、9月30日午後、同市内で第16回健康フェアを開催した。
開会にあたり木下・松原市医師会長があいさつ。新型コロナウイルス感染症について触れ、5類感染症に類型区分が変更されたが、依然として感染力は強く、インフルエンザの同時流行も懸念されているとして、それぞれのワクチン接種を検討してほしいと呼びかけた。
当日は、「発達障害と支援について」と題して、梶本隆哉氏(梶本こころのクリニック院長)が講演を行った。梶本氏は、発達障害を今は「神経発達症」と呼ぶと前置き。生まれつきの特性であり病気とは異なるが、本人は「生きづらさ」を感じることが多いと説示。また、神経発達症の種類として、▽自閉スペクトラム症(ASD)▽注意欠如・多動症(ADHD)▽学習障害(LD)/限局性学習症(SLD)――があり、それぞれの特徴や対応の仕方を詳述した。
次に、神経発達症に気付くきっかけとなる乳児期や幼児期、学童期・思春期それぞれの言動を列挙。一方で、大人になってから仕事や人間関係が上手くいかないことで気付くケースも散見されると述べた。さらに、累積する失敗体験による疲弊で、社交不安障害や乖離症状、依存行動などを合併しやすいと指摘した。その上で、支援体制を紹介しつつ、「短所は長所にもなり得る」として、特性を本人や家族、学校、職場など周囲の人が理解することが大切と強調した。
講演終了後には、骨密度検査や医療相談、歯科健康相談、お薬相談が催された。医療相談では同市医師会所属の医師が、内科・眼科・泌尿器科・整形外科および下肢静脈瘤に対応し、参加者の相談に親身に応じた。