
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2023年9月27日 第3049号
◆電子カルテの診療が随分面倒になっている。レセプト摘要欄記載のコード化で入力が煩雑化し、加えて診療内容の詳細と適正を求めるコメント記載が多く、手間と時間を要する。患者の顔を見ない診察にならないよう心掛けてはいるが、レセプト返戻も気になる。
◆政府は「医療DXの推進に関する工程表」を公表した。その中で、診療報酬改定DXの整備を進め、医療機関やシステムベンダーの改修作業の負担軽減で業務効率化を図るとしている。しかし、現場にとっては診療中の細々とした確認項目を最小限にしてもらう方が余程の業務効率化であり、診療環境の質的向上につながる。
◆また、電子カルテ情報の標準化を進め、そのために普及率100%を目指すとするが、負担の多い電子カルテ業務のままではスムーズな普及の足かせとなる。
◆医療DXは必要で取り組むべき課題には違いないが、現場を知らない国主導では、マイナ保険証のような失態の不安がよぎる。現場からのボトムアップの声を、日本医師会から国に強く要請してもらいたい。(誠)