TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

郡市区等医師会新会長に聞く

府医ニュース

2023年8月2日 第3044号

 令和5年度に就任された郡市区等医師会新会長より、あいさつ・抱負等を寄稿いただきましたので、紹介いたします(順不同)。

東淀川区医師会  辻 正純 会長

 この度、赤井啓二前会長から引き継ぎ東淀川区医師会長に就任いたしました辻正純です。
 関西医科大学外科の出身で、開業して26年が経ちました。当区医師会の理事に入れていただいた2001年当時は介護保険制度が始まって間がない頃で、以来在宅医療や認知症におけるネットワーク構築、東淀川区の地域包括ケアシステムの構築に携わってまいりました。現在の東淀川区の医療・介護・福祉連携の基盤となっている「こぶしネット」を2013年に東淀川区役所、淀川キリスト教病院とともに立ち上げたことは当区医師会にとって大きな財産になっております。
 さて、東淀川区の医療は今、大きな転機を迎えております。長年当区の急性期医療を支え続けた医誠会病院がこの秋、北区に移転します。医誠会へ通院する患者をはじめ地域にとっては大きな不安を抱えることになります。地域医療の役割は地域住民に安心を与えることであり、一方、医療提供者の安心を考えることが医師会の役割でもあります。当区の医療資源に鑑みて、救急医療、災害時医療を含めて、区外の急性期病院や医療機関との連携は今以上に強化しなければなりません。
 医師会員も高齢化しております。地域住民のみならず、医療の未来を担う若い医師達に向けて、医師会活動を理解してもらうことも必要です。守るべきは守り、変えるべきは変える、時代に即した医師会運営を心がける所存です。皆様のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

大東・四條畷医師会  福田 泰樹 会長

 本年6月より浅田高広前会長の後を引き継ぎました福田泰樹と申します。
 本医師会は昭和31年に河北医師会より大東市医師会として独立し、平成元年に名称を大東・四條畷医師会に改め現在に至っております。大東市と四條畷市の2つの行政区をまたいでおり、行政サイドとの折衝で何かと気苦労が絶えません。また周辺医師会とは兄弟分のような関係で懇意にしていただき感謝いたしております。
 さて、突然のリフィル処方箋導入、COVID―19流行に乗じて一気呵成に進められたリモート診療、そして昨今のマイナ保険証や電子処方箋に代表されるDX(デジタルトランスフォーメーション)など、最近の医療を取り巻く情勢は激変と言っても過言ではありません。いかにこれらの情報を収集し、会員に提供・共有していくかが大きな課題と認識しております。こうした激変に取り残される会員が出ないよう、地域医師会として努めてまいりたいと存じます。
 一方、地域に目を転じれば高齢化と認知症の問題は避けて通ることができず、待ったなしの対応が求められる中で医師会としての進捗状況は必ずしも満足のいくものではなく、これからが正念場と考えております。
 ご指導の程、よろしくお願い申し上げます。