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医師・医療関係者のみなさまへ

八尾市医師会創立70周年

府医ニュース

2023年7月5日 第3041号

記念式典・祝賀会を挙行
これからも市民の命と健康を守る

 八尾市医師会(貴島秀樹会長)は6月10日午後、大阪市内のホテルで創立70周年記念式典および祝賀会を挙行。会員や家族ら約150人がともに祝った。
 式典では、はじめに貴島会長があいさつ。八尾市医師会は大阪府医師会中河内郡八尾支部を前身とし、昭和28年4月に藤沢志朗氏を初代会長として設立。以降、70年に及ぶ医師会活動を振り返った。また、2025年・40年を見据えて地域医療提供体制を再構築する重要性を説き、今後も変わることなく市民の健康・命を守ると力を込めた。
 引き続き来賓が紹介され、高井康之・府医会長が祝辞を述べた。コロナ対応も含め、同市医師会の取り組みに敬意を表するとともに、一層の発展に期待を寄せた。その後、「かかりつけ医機能報告制度」に触れ、日本医師会の尽力により包括払いや登録制ではなく、「報告」で決着したと明かした。一方で、社会保障費抑制の議論は続いており、これに対抗するためには医師会の組織力強化が必須だと強調。賃上げ基調の社会情勢下で医療が取り残されないためにも、政治的な働きかけが必要だと加えた。引き続き、大松桂右・八尾市長より祝辞が述べられた(植島康文副市長代読)。
 次いで、40年以上在籍する医師会員のほか、功労役員・永年勤続職員が表彰された。式典は、吉田裕彦副会長のあいさつで閉会となり、忽那賢志氏(大阪大学大学院医学系研究科感染制御学教授)の記念講演へと移った。忽那氏は、「COVID―19これまでとこれから」と題して、中世ヨーロッパで流行したペストから新型コロナまで、様々な新興・再興感染症を解説。パンデミックへの備えとして、▽医療体制、保健所の整備▽治療薬やワクチン等研究への投資▽国民全体のリテラシーの底上げ▽医療者の感染症知識向上――などを挙げた。
 記念祝賀会には府医役員も参席した。来賓からの祝辞の後、武田温裕・同市医師会監事(前会長)の乾杯の発声に続いて盃を交わした。感染対策にも注意を払いながら、関係者らは70周年記念を祝した。