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医師・医療関係者のみなさまへ

第324回 府医臨時代議員会

府医ニュース

2023年4月19日 第3033号

コロナ診療に協力を要請

 第324回大阪府医師会臨時代議員会(岡原猛議長/定数273人)が3月23日午後、府医会館で開かれた。会場・ウェブ参加によるハイブリッド方式で開催され、代議員225人が出席。令和5年度府医事業計画・予算が報告されたほか、4年度府医会費減免申請が審議され、挙手多数で承認された。

 岡原議長による開会宣言の後、高井康之会長が壇上から所感を述べた。高井会長が代議員会であいさつするのは昨年9月の就任以来初となる。まずは、新型コロナウイルス感染症に触れた。5月8日からは5類へと感染症法上の位置付けが変更されるが、エンデミック(感染症が日常的に繰り返し発生する)に移行していると考えられ、医療機関の感染防止に向けた継続的な支援や行政の介入などの対策が必要だと力を込めた。コロナ診療については、スペースが限られる診療所で強制的に応招義務を適用することに疑義を呈しながらも、「発熱外来を含め、できるだけ協力してほしい」と促した。
 医療・社会保障を取り巻く環境は厳しさを増している。高井会長は、必要な財源を確保し、国民の命と健康を守るのは政治の責任だと語気を強めた。また、2025年から始まるかかりつけ医機能の報告については、行政処分につながるものではなく「確認程度に留めた」とし、日本医師会の粘り強い働きかけをたたえた。かかりつけ医は患者が選ぶものという松本吉郎・日医会長の言葉に賛意を示し、「引き続きかかりつけ医として信頼されるよう努める」と語った。
 そのほか、医師の働き方改革、トリプル改定や組織強化にも言及。会員の協力と指導を仰ぎ、役員・事務局と協力して円滑な会務運営を図っていくと結んだ。

事業計画・予算を報告

 中尾正俊副会長が令和5年度府医事業計画を報告した。国民皆保険制度の堅持、地域保健医療体制の充実、健康づくり事業の推進など、重点事項を説明した。
 続いて、北村良夫理事が5年度の府医予算を報告した。予算額は3年度実績ならびに4年度の見込みをベースに積算している。収益計は29億2294万7900円で昨年より165万7900円のプラスを見込んでいる。経常費用のうち、事業費は19億6295万6870円、管理費は8億9577万9543円で、合計は28億5873万6413円。予算時点での収支差額は6421万1487円の見通しであることが示された。

会費減免を承認

 議案では、「4年度府医会費減免申請」が北村理事より提案された。高齢会員や疾病、出産育児などによる免除・減免の総額は5950万6千円で、昨年より478万2千円の減額となる。審議の結果、挙手多数で可決決定された。
 この日は、代議員より予算や会長あいさつに対する質疑が出され、高井会長をはじめ担当役員が回答した。その後、高井会長が登壇。会員が誇りをもって日常診療を続けられるよう環境整備に努めたいと締めくくった。