
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
新年のごあいさつ
府医ニュース
2023年1月4日 第3023号
新年明けましておめでとうございます。先生方におかれましては、健やかに新しい年を迎えられたことと存じます。
さて、昨年6月25日に開かれた第151回日本医師会定例代議員会において、松本吉郎・執行部が誕生いたしました。私も副会長として執行部に入り、松本会長を支えるべく、業務に邁進しております。
副会長の職務は総括的な役割が多いのですが、その中で、昨年10月より中央社会保険医療協議会(中医協)の診療側委員として参画させていただく機会を得ました。医療現場を守る立場、国民の命と健康を守る立場、国民皆保険を堅持していく立場からしっかりと尽力してまいります。
令和4年度診療報酬改定では、初診からのオンライン診療やリフィル処方などが中医協で議論されることなく導入されました。その影響が心配ですが、改定の際の答申書附帯意見に「改定による影響の調査・検証を行い、運用上の課題が把握された場合には速やかに必要な対応を検討する」と明記されていますので、状況を分析して必要な対策を考えてまいります。中医協の形骸化が懸念されていますが、先生方の意見に耳を傾けながら、安心して医療が提供できる体制を構築できるよう努めてまいります。
昨年はかかりつけ医のあり方に対する議論が噴出しました。平時におけるかかりつけ医機能は十分機能しておりましたが、今後2025年から2040年問題を見据えて国民の誰一人医療から取り残されることのないよう検討する必要があります。その上で、かかりつけ医は、信頼関係に基づき、患者が決めるものです。一方で、一人の医師だけで対応することは困難ですので、それぞれの医療機関が「かかりつけ医機能」を発揮し、地域で連携しながら「面」で支えていくことが求められます。
現在、政府は防衛費増額の財源について様々な検討を行っています。防衛費を確保することは重要ですが、決して社会保障費が削減されることのないよう注視していかなければなりません。そのほかにも医療DXの推進や感染症対策など、課題が山積しています。地域の声を集め、日医の会務に反映していきたいと考えております。本年もご支援・ご協力をお願い申し上げ、新年のあいさつとさせていただきます。