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医師・医療関係者のみなさまへ

将棋部だより

7月例会の成績 勝つも負けるも全力で

府医ニュース

2021年8月4日 第2972号

 7月18日に今年3回目の例会を、大阪市中央区谷町の大阪府社会福祉会館で開催した。5月の例会を、緊急事態宣言が発出されたために中止したので、4カ月ぶりの例会となった。梅雨が明けた直後の蒸し暑い日だった。
 57年前の東京オリンピックのマラソンで、アベベ選手は5㌔付近で先頭に立った。修行僧のような表情で淡々と走っているように見えながらも、20㌔付近から独走し、そのままゴールした。彼にとって、その日は特別な日ではなく、練習で過ごした日々と同じ気持ちで走ったように見えた。我々も対局する日を特別な日だとは思わない。そして一心不乱に考えれば、暑さを忘れる。
 参加者は10人だった。持ち時間が短いので、時折とんでもないミスをするのはやむを得ない。王手飛車取りを掛けられてアッと叫んだ者がいた。しかし嘆くには及ばない。ミスをするのも修行のうちなのだから。
 この日は手島七段(和泉市)の出来が良かった。猛攻されても耐え忍んで、際どく凌いだ。そして全勝優勝した。3勝1敗者は3人いて、青谷三段(高槻市)が2位、山中五段(福島区)が3位になった。他の参加者は、松村六段(池田病院/東大阪市)、東森五段(平野区)、伊藤五段(野崎徳洲会病院/大東市)、濱田五段(東住吉区)、佐野五段(豊中市)、柿原三段(堺市)、準会員二段だった。
 柳生新陰流の極意は、日常生活を過ごす態度にあるのだという。刀を抜いた時が特別な時間なのではない。毎日を真剣に修行し、それと同じ気持ちで戦えと師が弟子達に教えたという。将棋でも同じであろう。将棋を日常生活の一部にして我々は暮らす。そして普段と同じ態度で戦うのである。
 入部をお望みの方は、いずみがおかメンタルクリニックの手島(電話0725―56―2727)までご連絡ください。
報告
手島愛雄(和泉市)