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医師・医療関係者のみなさまへ

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府医ニュース
2019年10月30日 第2908号
◆テスコボーイ、ノーザンテースト、サンデーサイレンスと言えば競馬ファンには懐かしい名前であろう。日本の競馬史上、多くの重賞馬を輩出してきた種牡馬である。そのサンデーサイレンス産駒の最高傑作が、クラシック三冠をはじめ数々の重賞レースを制したディープインパクトである。この夏、突然この世を去ったが、その疾走する姿は今も目に鮮やかに残る。
◆競馬界では、常に優秀な血統を求め、期待と愛情、手間暇をかけ、強い馬を生産する歴史が脈々と流れてきた。競馬ファンも、出走馬の親馬の血統を重視し、スピードや持久力の特性を考えレースに夢を託す。
◆馬術界では、クローン馬を容認する動きがあるという。去勢馬が活躍する競技でもあり、優秀な遺伝子を残すことも目的らしい。競馬界も将来、品種改良という意味ではバイオ技術の波に晒されないとも限らない。
◆しかし、競馬は単なる賭け事にはあらず、贔屓の馬が辿る運命に思いを寄せるドラマもある。夢と願いを追う血統の歴史文化を守り続けてほしい。(誠)