
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2018年8月15日 第2865号
司会進行は、栗山隆信・大阪府医師会理事が務めて開会。出席団体の紹介に続いて役員選出が行われ、互選により協議会長に茂松茂人・府医会長、副会長に太田謙司・大阪府歯科医師会長および金谷美津子・大阪エイフボランタリーネットワーク会長、監事に藤垣哲彦・大阪府薬剤師会長および高橋弘枝・大阪府看護協会長――が選任された。
茂松協議会長はあいさつで、6月18日に発生した大阪北部を震源とする地震および7月上旬の西日本豪雨災害による被害に言及。豪雨災害に際し、日本医師会の要請に応じてJMAT大阪を派遣したと報告した。その上で、「自然災害への警戒を怠ってはならない」と、近い将来、発生が予測される大地震などに備え、対策を進めたいと述べた。また、行政の財政状況は厳しいとしながらも、下位にある大阪府の健康指標の改善が重要であると指摘。府民の健康や、医療・介護に関する地域における環境整備のためにも、本協議会の担う役割は大きいとして、議論を重ね、必要な事項はしっかりと要望していくと述べ、協力を呼びかけた。
議事では、大阪府医療法人協会の本協議会への新規加入申請が承認され、加盟団体は計33団体となった。このほか、次年度大阪府・大阪市の予算編成に対する要望事項を確認。主な事項として、▽外国人を対象とした医療コーディネートができる看護師の養成(大阪府看護協会)▽災害時の嚥下障害者に対する嚥下食・水分摂取のための嚥下用増粘剤の備蓄(大阪府言語聴覚士会)▽スクール作業療法士の中学校区への配置(大阪府作業療法士会)▽将来の妊娠のための健康管理を提供することや、避妊・性感染症等に関する正しい知識を身に付けるための教育など、健康な次世代を育成支援する事業の充実およびこれらの事業への助産師の積極的活用(大阪府助産師会)▽地域包括ケアシステムにおける鍼灸の活用および鍼灸師の登用推進(大阪府鍼灸師会)▽訪問看護職員の確保と質の向上を図るための大阪府訪問看護推進事業への一層の支援、健康医療部および福祉部両者での連携(大阪府訪問看護ステーション協会)▽人材育成および災害時のボランティア参加にかかる財政的支援(大阪府理学療法士会)――などの提案がなされた。なお、8月20日午後に大阪府庁、27日午後には大阪市役所を訪れ、これらを集約した次年度予算編成にかかる要望書を提出する予定である。
あわせて、10月13日に開催予定の府医主催「第40回大阪の医療と福祉を考える公開討論会」の開催概要を説明。同行事の後援名義使用について協議し、承認された。
昭和48年に設置され、現在33団体が加盟。大阪府民の健康の増進と福祉の向上を図るため、医療および福祉行政の拡充強化を目指し活動を展開している。その一環として、地域住民のニーズを施策として反映できるよう、例年、大阪府および大阪市の予算編成に際して要望などを伝えている。