
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2017年9月6日 第2831号
大阪府医師会は8月19日午後、平成29年度第1回新生児の蘇生講習会を府医会館で開催。会員および会員医療機関に勤務する看護師や助産師など約20人が参加し、新生児蘇生の初期対応を学んだ。
開会にあたり笠原幹司理事があいさつ。本講習会は、新生児仮死など予期しない事態においても適切に初期対応ができる人材の育成を目的に、16年から実施していると説明。実技実習を通して、新生児の蘇生の知識を身に付け、今後の周産期医療活動に役立ててほしいと呼びかけた。
講義では、大橋敦氏(関西医科大学小児科講師)が新生児の蘇生について解説した。新生児の約1割が出生時に呼吸補助を必要とする一方、その9割は気道確保と人工呼吸のみで蘇生が可能であると説明。蘇生の重要性を強調した上で、出生直後の児の状態評価、保温や気道確保・皮膚乾燥・刺激をはじめとする蘇生の初期処置に加え、人工呼吸・胸骨圧迫・薬物投与など、アルゴリズムに沿って新生児の蘇生処置を詳しく述べた。
引き続き、受講者を5グループに分け、人形を用いた実技実習が行われた。それぞれが流量膨脹型バッグやバルブシリンジなど、蘇生器材の適切な使用法を確認後、シナリオ症例に沿って現場を想定した実習を繰り返すなど、新生児の緊急時対応を学んだ。
なお、今回を含め、本講習会は29年度に4回の開催を予定している。