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府医ニュース
2017年5月3日 第2819号
大阪府内科医会(福田正博会長)は4月22日午後、大阪市内で第12回定時総会および記念講演会を開催。平成29年度事業計画・予算が承認されたほか、茂松茂人・大阪府医師会長らが講演を行った。
総会の冒頭、福田会長があいさつ。中央情勢として、日本臨床内科医会の活動を報告するとともに、主治医機能の評価や新たな専門医の仕組みなどに関し、日臨内や府医に積極的に意見を提言したいと意欲を示した。あわせて、10月8日・9日に大阪で開かれる「第31回日本臨床内科医学会」への参加・協力を呼びかけた。引き続き、来賓として茂松・府医会長が登壇。同医会の市民との対話を重視した地域医療活動に敬意を表した。また、府医では地域包括ケアを推進し、府民が安心安全に暮らせる環境を構築していきたいと言及。医療提供体制の課題については、地域医療構想の中でしっかりと対応していくと述べ、府医への一層の支援・協力を要請した。
次に29年度の同医会事業計画案を外山学副会長、同予算案を泉岡利於副会長が説明し、いずれも挙手多数で承認された。
この日は3題の講演が行われ、最初に茂松・府医会長が「最近の医療情勢」と題して講演した。まず、国民医療費の推移を示しながら、現在まで連綿と続く医療費抑制策を説明。一方で、経済が停滞し消費が低迷する要因のひとつとして、「将来への不安感」を挙げ、政治や政策の在り方に疑問を投げかけた。また、新たな専門医の仕組みや高額薬剤に関する見解を提示。国民皆保険制度を堅持し、適切な医療が国民に提供できるよう尽力すると決意を述べた。
その後、藤田修一氏(大阪医科大学内科学Ⅲ・循環器内科助教)が「日常診療に潜むファブリー病」、猪阪善隆氏(大阪大学大学院医学系研究科腎臓内科学教授)が「CKD診療のピットフォール――ファブリー病など希少疾患を含めて」と題して講演。疾患の概要や治療法について解説した。