
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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府医ニュース
2017年4月26日 第2818号
◆花見は格別のイベントである。クローンであるソメイヨシノが集まり、一斉に咲く「群桜」を、家族や仲間の「群集」で楽しむクローン的日本流であろう。
◆近年、花見も多様化している。飲料会社の調査で、「家族」で花見が42%、「夫婦」38%、「友人」22%、「一人」16%、「仕事仲間」14%である。10年前に比べ、「仕事仲間」が減り、「おひとり」が倍増している。
◆屋内でスマホを用いての「エア花見」は論外としても、「おひとり花見」は興味を引く。あこがれの「由緒ある桜」をゆっくり眺めていたい。静かに花見にまつわる思い出にひたりたい。自分のペースで花見を楽しむ自分流。孤独な花見とは、決して言えない。
◆地域包括ケアシステムによる高齢者支援が進められる。だが、高齢者のターミナルケアの論議の薄さが気にかかる。人生の最期にどのように暮らしたいかは、一人ひとりで思いがあろう。ターミナル以前から、その思いに答えるケア体制の構築が望まれる。群集でなく、おひとりが更に増えるであろう。(翔)