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医師・医療関係者のみなさまへ

調査委員会だより No.32

府医ニュース

2017年4月5日 第2816号

薬剤処方と後発医薬品
文 高村 知諭(堺市)

 この原稿の締め切り直前に集計できた第23回会員意見調査の薬剤処方と後発医薬品の項目について、第20回調査(平成21年)からの経過も併せて述べます。
 まず直近の院内・院外処方の割合をみると、病院長、勤務医では7割弱が院外処方でした。以前は診療所長の院内処方が院外処方を上回っていましたが、病院長、勤務医の割合には及ばないものの、今回、遂に診療所長の院外処方が院内処方を上回るようになりました。診療報酬改定ごとに診療所長が院内処方から院外処方へ揺れているようです。
 「一般名処方」の実施状況については、 25年6月の第22回調査のみの設問でしたが、24年度診療報酬改定で一般名処方加算が付いたにもかかわらず半数弱の実施に留まっていました。このことは、薬剤の一般名を覚える煩雑さの影響もあり得ますが、点数加算の利点をこえる後発医薬品使用への躊躇が強く感じられます。
 次回は「後発医薬品を処方する際に不便・不安を感じること」について分析します。