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医師・医療関係者のみなさまへ

近医連 学校医研究協議会総会

府医ニュース

2016年2月17日 第2775号

児童・生徒の「健康」守る

 第64回近畿医師会連合学校医研究協議会総会が1月24日、大阪府医師会の主務により大阪市内のホテルで開催され、学校医ら約200人が参集した。
 当日は武本優次・府医理事が司会を務め、冒頭、伯井俊明・協議会長(府医会長)があいさつ。子どもを取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、心身の健康課題が多岐にわたるなど、「学校医が直面する問題も多様化・複雑化している」と言及。本総会が児童生徒の健康を守っていく学校医活動の一助になればと期待を寄せた。
 続いて、横倉義武・日本医師会長が祝辞の中で、学校保健安全法施行規則の一部改正に伴い、4月より新たな学校健診が始まると指摘。児童生徒などの健康課題に迅速に対応できるよう、保護者と教育現場、学校医、教育委員会、各地区の学校保健会が連携する仕組みづくりを検討しているとした。更に、「現在、日医学校保健委員会で答申の取りまとめを行っている」と明かし、地域事情に応じた体制を推進したいと述べた。次いで、向井正博・大阪府教育委員会教育長が、日頃の学校現場における幼児・児童生徒の健康保持・増進に謝意を表した。

学校園のアレルギー対策が変化
学校医が果たした役割を報告

 引き続き、府医学校医部会常任委員である宮浦徹氏・田中英徳の座長の下、各府県から学校保健にかかる活動や調査結果が発表された。府医からは、増田博氏が「アレルギー対応委員会設置の必要性を説いた教育ツールを用いた学校医講演による、市内学校園、学校医のアレルギー対応に対する認識の変化についての検証」と題して報告。増田氏は、24年に東京で発生した学校給食の誤食によるアナフィラキシーショックでの死亡事故を契機として、『食物アレルギー対応指針』(27年3月/文部科学省)に、「学校園における食物アレルギー対応委員会」の設置が明記されたと紹介。しかし、「周知が十分でない」との思いから取り組みを始めたと振り返った。その上で、羽曳野・藤井寺両市において、学校医による府医学校医部会教育ツールを利用した自己学習、学校園での講演や助言・啓発を通じて、学校園・学校医ともアレルギー対策の認識が変化したことなどを説示。その後のアンケート調査から、「学校園でのアレルギー対応体制の構築と改善が進んだ」との認識を示した。

学校環境づくりの課題

 永井利三郎氏(プール学院大学短期大学部教授/大阪大学名誉教授)は、「学校で医療的ケアが必要な子どもの現状――保護者の思いとこれからの課題」と題して講演。「学校」を、子ども達に適した環境で提供することは、医療的ケアを考える上で重要としたほか、「保護者の悩みや思いを受け止め、支援の枠組みを検討すべき」と締めくくった。

永年勤続学校医へ謝意

 総会の中で永年勤続学校医を顕彰。表彰者を代表し、岡原猛氏に伯井協議会長より表彰状が授与された。