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府医ニュース
2015年6月24日 第2752号
近畿厚生局指導監査課は、平成27年度集団的個別指導(集団講義方式)の実施について選定された約580医療機関開設者に対し6月18日付で通知した。日程は、1.7月9日(木)たかいし市民文化会館、2.7月15日(水)茨木市福祉文化会館、3.7月23日(木)エルおおさか(いずれも午後2時30分~4時)――となっており、90分間の集団講義方式で実施される。診療所の類型区分「内科」では「在宅療養支援診療所に係る届出を行っている診療所」を1区分として3区分、医科診療所では合計12区分となっている。病院は「一般病院」「精神病院」「臨床研修指定病院等」の3区分に変更はない。27年度の集団的個別指導実施にかかる類型区分別平均点数および基準点数・補正点数は別表のとおり。
大阪府医師会では現在の集団的個別指導の形式となる時点から、選定対象となる類型区分(診療科)ごとの基準点数や、該当医療機関の平均点数・類型区分(診療科)・選定対象となった診療月の明示を求めてきたほか、出席日も医療機関側の事情を考慮するよう求めてきた。22年度からは近畿厚生局ホームページに類型区分ごとの平均点数(23年度以降は院外処方診療所の補正点数を追加)が掲載されるとともに、類型区分・平均点数について近畿厚生局が個別照会に応じることとなった。大阪における集団的個別指導では、病院・診療所合わせて25年度538医療機関(選定546)、26年度501医療機関(同511)が受講(選定数との差異は医療機関廃止や個別指導への移行による)。27年度はこれらの受講や個別指導を受けた保険医療機関を除き、類型区分ごとの平均点数が上位8%に該当する約580医療機関開設者に対して開催通知とともに、類型区分別平均点数・院外処方診療所における補正点数情報が同封されている。また、集団的個別指導には3年間で1600強の医療機関が出席することとなる。会員各位におかれては日常診療においてプレッシャーを感じ、萎縮診療に陥ったりすることがないよう、くれぐれもご留意願いたい。また、集団的個別指導には必ず出席するよう求めたい。通知を受け取り、類型区分(診療科)や平均点数で疑問を持たれる場合は、近畿厚生局指導監査課(電話06―4791―7316)へ照会されたい。
現在の集団的個別指導は、医療機関の特性なども無視し、平均点数算出の対象レセプト情報の提供もなされず、専ら医療費抑制のため一律に対象医療機関として選定しているなど問題は根深い。また、新規指定医療機関に対する個別指導実施上の課題も多く、府医執行部は日本医師会を通じ、今後とも粘り強く厚生労働省に改善を強く働きかける予定である。
平成27年度集団的個別指導実施にかかる大阪府内保険医療機関(医科)の診療科別レセプト1件当たりの平均点数、基準点数・補正点数
病 院(3区分) 平均点数 (基準点数)※1
一般病院 52,369 (57,606)
精神病院 36,438 (40,082)
臨床研修指定病院等 59,240 (65,164)
診療所(12区分) 平均点数 (基準点数) 補正点数※2
一般 後期高齢者
内科1.人工透析有以外(その他) 1,365 (1,638) 290 374
内科2.人工透析有以外(在宅) 1,583 (1,900) 290 374
内科3.人工透析有 10,508 (12,610) 949 0
精神・神経科 1,455 (1,746) 544 568
小児科 1,036 (1,244) 93 424
外 科 1,568 (1,882) 191 435
整形外科 1,482 (1,779) 175 358
皮膚科 699 (839) 193 200
泌尿器科 2,807 (3,369) 0 0
産婦人科 1,159 (1,391) 184 347
眼 科 795 (954) 0 0
耳鼻咽喉科 934 (1,121) 173 200
(※1)基準点数は病院=類型区分ごとの平均点数×1.1、診療所=類型区分(診療科)ごとの平均点数×1.2。
(※2)院外処方を行っている医科診療所については、補正点数として院内処方と院外処方を行っている保険医療機関との平均点数の調整が行われる。