
TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ
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将棋部だより
府医ニュース
2015年5月27日 第2749号
「第29回日本医学会総会2015関西」の交歓行事として、医師と歯科医師合同の将棋会が4月12日に開催された。八重桜が濃い色の花を咲かせていた。
会場として、関西将棋会館5階にある、御上段の間と御下段の間を借りた。江戸時代には将軍家に観戦されながら、家元の代表者達が毎年1度対局した。その当時の部屋を模した造りになっている。
阪田三吉師の孫弟子にあたる酒井順吉プロ七段に審判や指導対局、閉会のあいさつ等を行っていただいた。午前10時に対局を始め、昼食後に記念撮影を行った。
宮崎県などの遠方からの参加者を含め、8人の医師と5人の歯科医師の合計13人が参加した。チェスクロックを使用する持時間制のもと、スイス式トーナメントにより、各人が4局指した。全員が闘志を内に秘め、静かに駒を動かした。
この会の世話人を務めた手島愛雄(和泉市)は、途中から自分の将棋についてしか、考えられなくなってしまった。2局目の中盤で、自陣の端に打った角がよく働き、詰め手順の主役にもなり、ぴったりの一手勝ちをした。しかし、3局目と4局目は、ともに序盤の構想がまずくて苦戦に陥った。秒読みになった終盤では、危地にいる王将を、泥沼を這いずり回らせるようにしながら右翼へと脱出させようとした。助かりそうにない場面があったが、かろうじて安全地帯まで逃がしおおせ、ただ1人の全勝を果たし、優勝した。
3勝1敗の者は3人いた。規定により、前田敏(大阪府歯科医師)が準優勝、松村隆康(池田病院/東大阪市)が3位、東森俊博(平野区)が4位となった。府医からの他の参加者は、伊藤和幸(成人病センター)と遠藤秀彦(吹田市)で、合計5人であった。
空き番になった者や、早く終了した者は、酒井七段と対局して、指導を受けた。夕方まで、全員が心ゆくまで将棋を楽しんだ。
「権威や教条にとらわれるな。まず世界を見よ」とイタリアの思想家マキュアベリは説いた。我々は将棋に親しむことにより、世間では価値があると言われる物事に惑わされない感性を培ってきた。今後も公私の場において、それを役立てたい。
入部希望の方は、いずみがおかメンタルクリニック(電話0725―56―2727)までご連絡ください。 報告 手島 愛雄(和泉市)