TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

かかりつけ医うつ病対応力向上研修

府医ニュース

2015年3月25日 第2743号

日常診療での初期対応のポイントを伝達

 大阪府医師会は、かかりつけ医による認知症やうつ病への対応力向上を図ることで、地域医療連携の質的向上を目指している。3月8日および21日にはうつ病対応力向上研修をそれぞれ府医会館で実施した(大阪府自殺対策緊急強化基金事業)。

患者への声掛けが大切

 3月8日に行われた同研修会の開会あいさつで茂松茂人・府医副会長は、自殺対策が進みつつあり、全国の自殺者が3年連続で年間3万人を下回っているとした。そして、うつ病への十分な対応により自殺者を更に減らすことが求められていると指摘。うつ病の患者が内科などかかりつけ医に身体症状で受診する機会が多く、この時点での対応が重要であることから、本研修の意義は大きいと強調した。
 研修は、大阪精神科診療所協会理事の鍵本伸明氏(ナンバかぎもとメンタルクリニック院長)のコーディネートにより、両日とも3時間にわたりうつ病の基礎知識、若年者・思春期のうつ病、アルコールと自殺、職場におけるうつ病とメンタルヘルス――の各講演が行われた。この中で、日常診療に際して、患者に「つらいのですか」など声を掛けることの大切さが強調された。