TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

令和8年度七石会総会

府医ニュース

2026年10月21日 第3159号

ウェルビーイングと医学について講演

 堺市医師会および泉州地域ブロック6医師会(岸和田市・貝塚市・泉佐野泉南・泉大津市・和泉市・高石市)で構成される七石会は8月22日夕刻、堺市内のホテルで令和8年度総会を開催。今年度は、和泉市医師会(永田就三会長)が主務を務め、各医師会役員ら約100人が一堂に会した。

 冒頭、永田・和泉市医師会長があいさつ。七石会の連携を強化し、さらなる地域医療の充実を図っていきたいと力を込め、この機会に今後の医療のあり方などについて積極的に意見を交わしてほしいと呼びかけた。
 当日は、来賓として大阪府医師会より加納康至会長、阪本栄・宮川松剛・北村良夫各副会長が招かれ、加納会長があいさつ。はじめに、8年熊本地震および8月千葉豪雨の被災者にお見舞いを述べ、熊本県でのJMAT大阪先発隊の活動を報告するとともに、一刻も早い復興を願った。また、「骨太の方針2026」に触れ、「社会保障負担率の目標の検討を進める」と明記された点において、今後の動向を注視する必要があると言及した。
 続いて、出水明氏(岸和田市医師会)に第14回「日本医師会赤ひげ大賞」の受賞を祝して、花束が贈呈された。出水氏は、この受賞は個人ではなく、医師会としての在宅医療・介護連携の取り組みが評価されたものだと受け止めていると語り、今後とも泉州地域の地域医療の発展に寄与していきたいとした。
 特別講演では、「ウェルビーイングと医学」と題して、前野隆司氏(武蔵野大学ウェルビーイング学部長)が登壇。世界保健機関(WHO)は、健康とは「身体的、精神的、社会的に良好な状態であって、単に病気または病弱が存在しないことではない」と定義していると説示し、身体的、精神的、社会的に良好な状態がウェルビーイングだと解説した。その上で、「誠実で利他的で貢献し責任のある行動(ウェルビーイング)をとる人」は幸福度が高いと示しつつ、現代は、▽格差と貧困▽戦争・紛争・テロ▽利己主義▽環境破壊――など「課題の時代」と指摘し、ウェルビーイングが課題解決のカギになると強調。ウェルビーイング教育を充実させ、社会を良い方向に革新する人材を育成すべきだと訴えた。
 その後、パネルディスカッションを実施。永田・和泉市医師会長を座長に、前野氏、辻宏康・和泉市長、清水智之・府医理事がパネリストを務めた。辻氏が、「健康寿命日本一」を目指したまちづくりを紹介したほか、清水理事は、来春に開催される日本医学会総会2027における市民展示でウェルビーイングの体験イベントを企画していると明かした。
 最後に、次回当番医師会の浦田尚巳・岸和田市医師会長が、次回総会への多数の参加を求めた。